今話題のベストセラーである。

しかし表紙が表紙なので

なかなか手に取る気にならなかった。

読んでみたら大変面白かった。

数時間あればあっという間に読める。

かつ

ドラッカーの力強い言葉も再確認できる。

おすすめだと思う。



ドラッカーはいわずと知れた経営学の神様。

数年前に亡くなった。

ひとりで黙祷した。



ドラッカーに出会ったのは私が30歳になったばかりの頃。

当時、中小企業診断士の勉強などしていた。

多くの基本書を読んでいた。

しかしあるときドラッカーに出会った。

すると今まで読んでいた本が急に色あせて見えたものだ。



そのドラッカーが再びブームになっているという。

その火付け役が『もし高校野球の…』ということだ。



私が最初に手にしたドラッカーは『明日を支配するもの』。

当時の最新刊だった。

この本では組織のマネジメントにとどまらず

自分自身のマネジメントについて多くのページが割いてあった。

いまだに覚えているのが「ミラーテスト」である。



確か第一次世界大戦頃。

ヨーロッパのある国に赴任していたイギリスの外交官の話だ。

あるときその国の要人から

(変な意味で)女性を紹介するように頼まれた。

その外交官はとっとと職を辞した。

その理由がこうである。



 朝起きたときに

 鏡に映るポン引きの姿を見たくなかった。




これがミラーテスト。

そしてドラッカーはいう。



 朝、自分の顔を鏡に写しても

 恥ずかしくない生き方をせよ。

 (確かそのような内容だった)




これを私はずっと覚えている。

ときどき

朝の鏡が恥ずかしいときがある。

これではいかん、と思う。

いつまでも「ミラーテスト」は続けよう。